前回のエピソード、お祝いごととバリのお天気の関係。バリではどんなに土砂降りが続いても、大切な儀式があるときはその日だけ雨が降らなかったり、晴れることが多いということをお話しました。またそのセレモニーの最中だけ雨が止む、晴れ間が見える、ということもしばしばです。
これには本当に驚かされるのですが、その理由、実は私もよくわかっていません(笑)。「神通力」とでもいうのでしょうか。とにかく、こちらが天気のことを心配しても、人々は「大丈夫」と言うのです。
結婚式はじめ、成人式、開店祝い、お葬式等のセレモニーではマンクー(僧侶)やバリアン(呪術師、シャーマン)の存在が欠かせません。彼らが祈りを捧げ、あるいはお経を唱えると、天の神様にそれが通じ天候が回復する、といった嘘のような本当の話です。主人いわく、以前我が家でヴィラの開業祝いのためのセレモニーをしたときも、その日は雨季で土砂降りの雨。僧侶たちがヴィラに到着した途端に雨がピタっと止み、星空さえ見えたそうな。もちろん儀式が終了したあとは、また元の土砂降りに逆戻りとなったそうです。これほど不思議なことはありませんね。
もうひとつエピソードを。とあるカップルがウルワツの某有名な結婚式場でウェディングパーティーをした際も、雨季で前日まで土砂降りだったものの、式当日にはピタっと止み晴天に恵まれ、新郎新婦はもちろん、両親や参列者にとっても大変思い出深い挙式となったそうです。
これがバリ島が「神々の島」といわれるゆえんでしょうか。もちろん人々が毎日、朝晩の祈りを欠かさずに捧げるからこそだと思います。
だから、これからの季節にバリ島でウェディングを考えている皆さん、天候の心配はせず、ただひたすら神様に「いい式になりますように」と祈りを捧げましょう。
バリ島の神々がきっと二人を見守ってくれるはずですよ。
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瀬田川 ハルミ (せたがわ はるみ)
2011年12月から移住。スミニャックの隠れ家ヴィラ"Rumah Dua Tiga"のホストとして、主人と共に宿物語を書き綴っている。2012年10月にバリ島にて出産、新米母としても孤軍奮闘中。
https://www.facebook.com/halcyon8644
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